3月27日(土)家族で還暦のお祝いを日本料理「丸治」で行った。私の誕生日は昭和25年2月24日であるが、家族の日程が合わないので1ヵ月遅れの誕生会である。日本での還暦のお祝いでは、本人に赤色の頭巾やちゃんちゃんこを贈る慣わしがある。私は赤色の衣服などを着るのは嫌なので、子供たちにそのことを前もって話しておいたら、代わりに朱色のゴルフチョッキとパターをプレゼントしてもらった。大変嬉しかった。あらためてありがとう。
なぜ赤色の衣服を贈るのか調べてみたら、かつては魔除けの意味で産着に赤色が使われていたため、再び生まれた時に帰るという意味でこの習慣がある。還暦を機に現役を引退する例が多かったため、満60歳を定年とする職場も多かったが、近年は65歳定年も増えてきている。西洋では60周年を象徴とする風習があり、結婚60周年はダイヤモンド婚式といいダイヤモンドをお祝いに送る習慣があったという。
人生を振り返ってみると丈夫に育ててくれた両親に感謝し、結婚してから健康を支えてくれた妻に感謝感謝の気持ちでいっぱいである。60歳が第二のスタートとするならば、新しいことに挑戦したい。それは初めてのフルマラソン(42.195km)への挑戦である。若いときから長距離が苦手だからこその挑戦、テレビでマラソン中継を見ているだけでは飽き足らずいつか走ってみたいと思っていた挑戦、60歳で本当に出来るか不安であるからこその挑戦である。国内でのマラソンはほとんどの大会が制限時間7時間以内であるので、1週間に1回10km程度の練習では自信がない。制限時間がない大会を探して見ると、ホノルルマラソンが一番身近なので、友人と一緒に行くことにした。これから1週間に2~3回少ない距離でも走る回数を増やしながら、膝を痛めないで完走できる体作りをしていきたい。
これが60歳の還暦を迎えての決意である。
偶然だが、ときわ会機熱作業部会の会議を2月24日に土浦工場で行った。参加約 30人の方々が私の還暦の誕生会を行ってくれた。皆さんありがとうございます。
3月は最盛期の70%の売上を上げることができました。2010年度は最盛期の 80%程度の受注を見込む事が予想されますので、全力で売上高の確保に結び付けたい。これは中国を中心としたインド・インドネシアなど新興国の景気回復に追うところが多い。アメリカでも少し動きが出てきたが、ヨーロッパは来年の後半になるのではないか。
我々の会社作りのスローガンとして「確度の高い計画を作り、製造は清々と計画通りに進める」があります。確度の高い計画を実現するためには、お客様の受注データに基づき月初めに計画を立て、変更に対しては月半ばに計画を作りなおします。
そして生産管理システムの信頼性を高めるには、在庫・仕掛品の数量がシステム上の数量と現物の数量が一致していることです。その為には現物と伝票を一致させ、必ず現物を移動させるときに入力作業をすることです。これが出来ませんと在庫数が合わないとか在庫がない等の問題が発生します。
各部門はシステムの信頼性を向上させるため基本ルールを守ってください。ルールに合わない事がある場合は上司に報告・相談・連絡してください。上司は生産管理部門に報告して運用のルールを作ってください。システムができれば運用もうまくいくと思わないでください。運用の改善が進まず、システムの信頼性を損ない失敗する事例はたくさんあります。
最後に、工場は最大の営業のツールです。その最低条件は綺麗な工場、床がドライ化された工場です。訪問されたお客様が感動する工場作りを目指しましょう。
4月1日入社式を行った。昨年、不況の中で新入社員採用の是非を議論したが、将来への投資と考えて7名を迎えた。挨拶の概要を述べたい。
「皆さんは当社に入社することによって、社会に出る第一歩を踏み出しました。運命というのは、出合い、すなわち「縁」によってきまります。縁が織りなす結果として運命が決まります。こうして皆さんが入社することによって、当社と皆さんの縁が始まったわけですから、この縁が皆さんにとって良い出会いであることを願っています。
我々㈱協立製作所は建設機械を動かす油圧ポンプ、油圧バルブ及びそれらの部品を作っている油圧機器の専門製造会社です。「挑戦と創造」を企業理念にもち、「中小企業から中堅企業へ」そして「競合他社よりも優れた品質・コスト・納期で適格にお客様に対応できる信頼性の高い会社」を目指しています
2年前の9月、「リーマンショック」からアメリカ発の金融危機が起こり、百年に一度と云われる世界同時不況に突入していきました。当社はこの影響をまともに受けて、昨年大幅な受注の減少から一時帰休を実施したほどです。
しかし昨年の九月にお客様の在庫調整が終了し、受注は順調に回復してきました。今世界は、中国が圧倒的な回復力を示し、インド・インドネシアが中国に続いています。10月以降はアメリカも回復し忙しくなってくるものと予想されます。
仕事は人・物・金で動いています。仕事をしていて、人・物・金のすべてが、揃っていることはありません。どれかが足りません。つまり、仕事とは、「今ある条件を使って、知恵を出し、必要な条件をつくること」ともいえます。条件が不足しているから仕事があるのだ。「あれがないから、この仕事はできない」というより、不足している物をつくるのが仕事と積極的に考える。しかし、自分のまわりは不足している条件だらけということは多い。それでも、小さな第一歩を踏み出すことです。現在が出発点。道のりは遠いが、歩き始めればいつかは着きます。
皆さんは無限の可能性を持っています。しかし最初は仕事に慣れず、いろいろ苦労があるでしょう。まずは先輩の中でどん欲に仕事を覚えていって欲しいと思います。希望に満ちた今の気持ちをいつまでも忘れずにいてください。新鮮な心をもってしっかりと将来を見据えて、たゆみなく前進を続けてください。今、ここにいる皆さんが、将来の協立製作所を築いてくれることを心より願います。
地球上に話を戻そう。 豊かな生態系と90%以上という植物の固有種が生息するニューカレドニアのニッケル鉱山開発に反対する植物学者の苦悩について、筆者は、日経ECOJAPANのコラムに「握りつぶされた科学者の良心」と題して書いた。こちらを一読いただければ、資源開発によって生態系と生物多様性が消滅していくことに関する危機感がお分かりいただけるはずだ。
劇中のネイティリ(族長の娘)のセリフを注意深く聞いていると随所に現在の地球上に生きる我々にとって大切なことが語られている。
「森から得たエネルギーは借り物だから、いずれ返さなければいけない」「動物にも魂がある」「生き物との絆を大切に」「スカイ・ピープル(地球人)は頭が空っぽだ」・・・。と以上は谷口氏の記事で述べている。実にこのセリフは非常に印象的である。
私はアメリカの映画が好きで中学生のころから見ているが、ハリウッドが作る映画には同じようなストーリーが歴史物・現代物・SFのカテゴリーでたくさん作られている。もちろん日本映画にも。「アバター」のストーリーが単純とはいえ、地球規模での資源争奪が現実社会で起きている。圧倒的な映像を楽しんで、現実社会を考えるきっかけになればと思う。
日本にも古代から自然から得たものは借り物だから、いずれ返さなければいけないという考えがあると思う。傲慢になってはいけない。「自然の恵みに感謝し、祖先を敬い、親を大切にする」という日本古来の考えをもう一度考えるきっかけになればと思う。
私の会社は建設機械の油圧機器やその部品を製作している。生活を豊かにするインフラ整備を行う重要な分野の一部を担っていると自負しているが、当然資源開発にも使用される。使い方を間違わないよう自然保護と資源開発をバランスよく行い、美しい地球を守って行きたいものである。
3/18~3/20の予定で上海協立を訪問した。現地法人の総経理(社長)と食事をしているときに、日本の新聞で「アバター」という映画が中国では暴動を助長するとして上映禁止になったと報じていたが、どうなのですか。と質問したところ上海では「アバター」は大変な人気で入場料が普通40~50元が10倍のプレミアムがついたが、3月に入ってから入場料が下がってきているとのことでした。中国は広い国ですからどの地域と表現してくれないと「見ると聞くでは大違い」になってしまいます。たぶん上映禁止の話は北京ではないかと思う。
2007年9月13日、国際連合総会で「先住民族の権利宣言」が圧倒的多数で採択された。その時、4カ国だけ反対投票した。アメリカ、カナダ、オーストラリアそしてニュージーランドだ。いずれもアングロサクソンで、ニュージーランド以外は世界で資源開発に励み、寡占支配を進めている国であるとともに、4カ国とも先住民族が住んでいる。
世界に先住民族と言われる人たちは約3億7000万人いる。その人たちの資源の所有権まで認める宣言には到底賛成できなかったということは容易に想像できる。宣言に法的拘束力はない。
2002年のヨハネスブルグサミットで、イギリスのトニー・ブレア前首相は、発展途上国における資源開発に伴って起きる腐敗(賄賂による資源開発権益の取得と不平等契約、その結果生じる人権侵害・環境破壊)を防止する国際的枠組みを提唱した。これは、資源産業透明性イニシアチブ(EITI=Extracting Industries Transparency Initiative)として今、ようやく活動が少しずつ広がり始めている。
1999年2月、ダボス会議で、コヒー・アナン前国連事務総長の提唱で始まった、グローバル・コンパクト(Global Compact)というものがある。これは、世界の大企業の最高経営責任者(CEO)と事務総長とコンパクト(契約)を結ぼうというわけだ。契約といっても法的拘束力のない約束、誓いあるいは協定みたいなものだ。その内容は、人権、労働、環境そして腐敗に関する10項目の原則を契約企業が守りますというものだ。まさに多国籍鉱山会社にフォーカスしたように思える。
現実に地球上で行われている行為を、パンドラという星に舞台を設定して映像にしたキャメロン監督の意図は明解だ。構想に14年、制作に4年かけたという。
さて、10月に生物多様性条約第10回締結国会議(COP10)が
彼らの役割は、人類に役立つ生物資源の調査だ。薬効成分を持った植物が見つかれば新薬の開発で膨大な利益が得られるわけだ。聖なる山を破壊し、ジャングルを焼き尽くして地下資源を掘ろうとする傭兵部隊とは当然ながら対立する。
以下、記事を書いた谷口正次氏が解説をしているこの映画に潜む、気高い「野蛮人」に憧れる野蛮な「文明人」のアメリカの苦悩を紹介したい。
この映画は、アメリカでも大変な反響であったようだが、保守派の人たちには我慢ならなかったらしい。米海兵隊を侮辱する反米映画だというわけだ。
また、日本の観客に多かった感想として、「ストーリーが単純すぎて途中で眠くなった」という。これらの反応の単純さにこそ、筆者は驚く。と嘆いている。
今現実に地球上の自然生態系豊かでかつ資源豊富な発展途上国で、先進国と新興国の鉱山会社が、膨大になったメタル資源需要を満たすために大規模資源開発を行っており、それに伴ってナヴィと同じ運命に翻弄されている先住民がいかに多いことか。
監督のキャメロンは、そのことを知っているからこそ、映画は地球上で行われていることを宇宙版にしただけなのである。ダンス・ウイズ・ウルブズ(ケビン・コスナー主演)は、南北戦争時代という歴史上のことゆえ保守派も何も言わないわけだが、アバターは、宇宙版にしてもあまりに刺激的だから、恥部を突かれた思いで反発しているのであろう。
しかし、映画と同じようなことをやっているのはアメリカだけではないのだ。カナダ、イギリス、オーストラリア、ロシア、スイス、中国、ブラジル、インドといった国々の鉱山会社も多かれ少なかれ同様のことに手を染めているのである。
それを裏付けることとして、資源開発に伴う問題発生を防止するために、次のようないくつかの国際的な動きがある。
昨年12月末話題の映画「アバター」を2Dで見たが、3Dで見たいと思い先月3D版で再度見にいった。圧倒的な映像に引きもまれながらも、昔見たハリウッド映画の西部開拓時代の白人とインディアンの戦いを思い出した。
つまり自然が豊かで、資源豊富で未開拓な発展途上国で、先進国が需要の大きくなった資源を獲得するために大規模な開発を行い、これに反対する先住民との戦いを描いている。ストーリーは先が読める展開であるが、それよりもCG表現の圧倒的なすばらしさのため、3Dで見たいと思い映画館に足を運んだ。
アバターを見ていない人のために、あらすじを谷口正次氏の記事の一部を引用して紹介する。
時は22世紀、アメリカの資源開発公社RDAは、地球の熱帯雨林のスケールをさらに大きくしたような原生林に覆われた宇宙衛星パンドラに、超伝導物質のレアメタルの鉱床を発見する。そのレアメタルの価値は1キログラムで約20億円だ。しかし、その鉱床は、ナヴィとよばれる先住民が、ジャングルの中で狩猟採集の生活をしている地域の地下に眠っている。
先住民といっても、緑色をした人間の体型そっくりの身体にしっぽがある。身長は約3メートル、今の地球人から見れば未開人ということになるだろうが、野蛮ではない。そして野生ではあるが、知性もある。聖なる山に棲む母神エイワを崇拝するアニミズム信仰の"ヒト"たちである。聖なる山には魂ノ樹と呼ばれる想像を絶する巨木が生えている。
RDAは、鉱石採掘に先立って、ナヴィを移住させ、聖なる山を破壊し、魂ノ樹を切り倒さなければならない。RDAは地球上の場合と同じように、まず懐柔策に出る。学校を作り英語を教え、地球人の文明を植えつけようとする。しかし、ナヴィは決してなびかない。業を煮やしたRDAは元海兵隊大佐をリーダーとするPMCの部隊を送り込み、パンドラ制圧を目指す。
侵攻に先立ち、スパイとして元海兵隊員ジェイクを送り込む。ただし、地球人はパンドラでは大気を呼吸できないため、ナヴィと人間の遺伝子を組み合わせてナヴィと同じ肉体を持った、ジェイクの思い通りに行動する化身すなわちアバターを作り出した。
アバターは、レアメタルが埋蔵されているナヴィの一部族オマティカヤの村に、情報収集のために送り込まれたわけだが、部族長の娘であり戦士のネイティリと恋に落ちる。そして、いつしか、森の中であらゆる生物とともに共生・進化してきたナヴィの多神教の世界に魅せられてしまい、ナヴィとともに侵略者と闘う決心をする。
3月2日に行われたTPM改善活動発表会において、優秀賞は佐藤リーダーの『エクス・スキナチーム』、準優秀賞は小林リーダーの『チームUチーム』が選ばれたことを全員に報告した。改善は会社方針に沿って、毎日の業務で困っていることを着眼点において目標を明確にすることを訓示し、改善活動に対する感謝の気持ちを述べた。
受注状況は、中国がダントツにV字回復を果たし、インド・インドネシアも好調に推移していることを述べた。次に当社の緊急の課題として納期遅れが目立ってきたことに対するお客様の受け取り方が過去のそれとは違ってきていることを説明し、納期遅れの解消を強く要請した。
期日指定納期に納入できなくても、製造ラインが止まらなければ良いと思っていては困る。昨年の不況から立ち直った今、指定された納期に指定された数量を納入しなければならない。
お客様は、リーマンショック後世界同時不況を乗り切り勝ち残っていくためには、期日指定納期に納入し、停滞無くラインを稼働させ、仕掛在庫を持たない経営をすることが勝ち残るための絶対条件だと認識しているからです。
私は我々の会社に来社されたお客様に協立製作所に来て良かったと思っていただける会社になりたい。お客様に感動していただける会社にしたい。感動していただけるには、「工場がきれい」「作業がきびきびしている」「機械が清々と稼働している」「機械稼働や生産・品質・納期の状況が一目で分かる」等々あるが、何といっても協立製作所に来ると心地良いと思ってくれることだ。一人ひとりに何が出来るか皆で考え、行動していきましょうと話を結んだ。
日本の工作機械生産額が世界首位から27年ぶりに陥落したと日本経済新聞がつたえていた。2009年の日本の生産額は2008年度比57%減の5200億円に落ち込んだのに対して、中国の工作機械生産額は9%増加したため9800億円に伸ばし、一気に日本の首位を奪ってしまった。
その差は2倍近くに開いており、首位の座を取り戻すのは容易ではなく、世界のものづくりを支えてきた日本の製造業が、大きな転機を迎えていると報じられた。
私は2年ごとに開催されている日本とヨーロッパの国際工作機械見本市は欠かさず、視察している。日本の見本市での中国企業の存在感は出展社数も少なく、出展機械も日本製より精度的に見劣りしているので、日本のユーザーは価格よりも高機能・多機能そして何より機械精度の方をより重視していることもあり脅威はさほど感じなかった。しかしヨーロッパでの見本市は10年前から年を増すごとに、出展社数も増えており、展示のフロアスペースも大きく取って存在感を増してきている。日本だけを見ていると分からないことである。
中国メーカーは日本よりもヨーロッパを足場にして、市場を開拓しているようだ。その魅力はなんといっても価格である。上海協立では荒・中仕上げは中国製を使用し、精度の高い仕上げ加工は日本製を使用している。中国では現地法人の日系工作機械メーカーは、ほとんどが日系の現地法人の製造会社に販売しており、中国国内の製造会社にはあまり販売されていないと云われている。中国の会社にとって、日本製の工作機械は価格が高いため、精度の高い機械だと分かっていても購買行動に至らないようだ。しかし確実に中国の存在感は日を追うごとに増していくだろう。
我々日本の製造業はどのようにして生き残っていくか。明確な答えはない。ダーウィンの進化論にあるように環境に適用し、変化できるものだけが生き残り、勝ち残っていくのではないか。グローバルな世界では誰も答えを教えてくれない。自分たちの頭で考えていくしかないと思う。
『ヨーロッパ国際工作機械見本市』
1月25日、私の友人である㈱デカルジャパンの松本さんが尽力された中国法人のデカルCHAINA(shanghai)の開業式に出席した。将来を見据えた判断は敬服に値する。工場の見学では普段見ることの出来ない印刷の工程を丁寧に説明頂き、異業種の門外漢ながら勉強になった。
同じく友人である安藤さんの会社アンテックスと塚本さんの会社リーデンを見学させて頂いた。
その後、当社子会社の上海協立機械部件有限公司に来社され、意見交換を行った。我々の上海協立が設立は一番早いが、後発の皆さんが大きく発展している様子をみると良い刺激を受け、まさに切磋琢磨という言葉がぴったりの開業式と会社訪問だった。
これを機会に「上海友の会」を結成し大いに情報交換をしていくことになった。
「デカル上海」会社説明風景
「デカルchiana」玄関前で記念撮影
上海協立の玄関前で記念撮影