東京マラソン初出場(2)

厩橋交差点をすぎたところで、応援に来ていた娘の姿を視界に捉えることが出来た。携帯電話で連絡を取っていたから出来ることである。もし携帯電話が無いことを考えると、大勢の応援の観衆の中から、娘の姿を見つけるのは困難だ。少しの間、並走し声をかけてくれたので、元気をもらったが、私の口からでた言葉は「膝が痛い」だけだった。気持ちに余裕が無くなってきた。

 

137号ブログ写真①.jpg30キロ手前で立ち止まり、ボランティアの人が持っていた冷却効果のあるスプレーを右膝に塗布し、屈伸を行い走り始めたが、すぐに立ち止まってしまった。どうしても30キロの壁を越えられない。あとは歩くしかないと決めて、ひたすら歩く。1月に医者に行ったとき右膝外側の痛みは、膝の筋肉の炎症が原因だと診断された。足や膝が痛くならないために、膝周りの筋肉や大きな筋肉の臀部を強化すると良いと、マラソン本に書いてあったので、2週間前から毎日実行したが、筋力トレーニングの時間が少なく間にあわず、痛みが出てしまった。

 

銀座四丁目交差点を左折し、大観衆の声援を受ける。右膝が痛みを通り越して力が入らないと、同時に両足首の筋肉痛に襲われた。足首の筋肉痛は、走っているときは出ないのだが、長く速く歩き続けると出てくる。使う筋肉が違うのだろうなどと思いながら、歩き続けた。この大観衆の前を走ってと通りすぎることが出来たら、どんなに気持ちがいいだろうと思いながら、足と膝の痛みに耐えて、腕を大きく振りながら歩き続けた。

 

工事中の歌舞伎座の前を通りすぎると35キロを超え、残り8キロである。35キロを超えると、不思議なことに足と膝の痛みが少し楽になってきたので、歩くスピードが早くなった。ラスト7キロはアップダウンのきついコースで、特に最も長い上り坂となる佃大橋がある。最後の橋となる東雲橋を渡って、東雲一丁目を右折すると都橋通りに入る。ゴールとなる東京ビックサイトが目の前に見える。もう少しもう少しと思いながら、ゴールのゲートをくぐった。満足感と達成感を味わいながら両手を挙げて。タイムは6時間15分01秒。

 

ゴールすると完走者にメダルが贈られ、気がついたら石原東京都知事がいた。完走したランナー達とハイタッチをしていた。私も思わずハイタッチを行い「ありがとう」といった。なぜあの時、「ありがとう」と云う言葉が出たのだろう。私がゴールするまで待っていてくれたと云う勝手な思いと、このようなマラソン大会を実施した知事に感謝したのだ。

 

137号ブログ写真②.jpg

 

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