茨城経協11-5月号 トップインタビュー(3)

坂寄 社員全員への協力体制はどのようにしましたか。

高橋 14日の月曜日、8時から全社員で朝礼を行い、東日本巨大地震で亡くなられた方へ1分間の黙とうをささげたあと、迅速な復旧と生産再開を図るため「災害復旧対策本部」を設置することを説明し、全員の協力を要請しました。本部長(社長)、副本部長(専務)、隊長(総務部長、製造部長)、副隊長(総務部主任、生産技術部長)、係等を決め、それぞれの役割を徹底しました。復旧作業のステップは①機械の水平出し、②試削り、③品質確認、④連続運転ができて完全復旧としました。工場内の詳細レイアウト図を壁に掲示し、図面上の全機械に作業の進捗状況を示す色分けを行い、見えるようにしました。この日から全社員一丸となって復旧作業に取り掛かりました。私は 1週間現場の対策本部に常駐し、壁に貼りつけた工場レイアウト図に示される色分けの進捗状況を楽しみながら壁とにらめっこしていました。

 お陰さまでお客様やお取引様、機械メーカーさんから、13日/名、14日/50名、15日/60名、16日/50名、17日/20名、18日/20名、19日/10名、20日/8名、21日/4名、総延人数227名もの応援者を派遣していただきました。水準器もご提供いただきまして復旧作業は予定通り進み、3月23日 朝対策本部を解散しました。この日から当社の社員だけで本格稼働に取り組みました。応援くださった皆さんに心からの感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがたかったです。

 

大震災を乗り越えて

坂寄 被災地はもちろんですが、今回の地震・津波・原発がもたらした災害は日本全国に大きな影響をもたらしましたね。

高橋 先のリーマンショックは100年に一度の経験でしたが、今回の震災は1000年に1回起こるかどうかの体験でした。自分が生きているときに体験できた貴重な出来事と思うこともできまして、私は意外に平然として対処しておりました。お客様へのお見舞いや応援のお礼のご挨拶に出かけてお会いする方々には、私が全然落ち込んでいないのを見て不思議がられましたね(笑い)

 

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